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UFC232の開催地変更が与えた影響はどれくらい?

UFC232のメインイベントで出場予定のジョン・ジョーンズが、今月初めに検査したサンプルで陽性反応となりました。

ところが体内から検出されたものがかなり微量だったことから、新しく摂取したものではないと判断されてジョーンズはお咎めなしとなりました。

しかしジョーンズは試合まで近いこともあり、十分な議論ができないことからネバダ州アスレティックコミッションがライセンスを与えるのを拒否したため、UFCは急きょラスベガスからロサンゼルスへと開催地に変更する決断を行いました。

開催まですでに1週間を切った段階での決断はかなり異例ですが、その分影響もあるようです。『ESPN』が開催地変更によって与えた影響について語っているのでご紹介します。

それによると、このニュースをUFC232に出場する他のファイターはTwitterやソーシャルメディアなどで知ったようです。しかもジョーンズの対戦相手のアレクサンダー・グスタフソンも同様です。

その理由はUFCがこの情報を内部で保護していたからだということで、しかもそれがスター選手の薬物検査情報を含んでいたためなおさらです。

ではそのニュースを聞いたファイターの反応はどうなっているかというと、もちろん動揺が広がっており、反応もそれぞれです。

UFC女子フェザー級チャンピオンのクリス・サイボーグはTwitterで以下のように語っています。

「Wynn Las Vegas(ホテル)とINTRIGUE(ナイトクラブ)には、ラスベガスで開かれるUFC232後のパーティを直前でキャンセルすることをお詫びしたい。残念ながら、これらの状況は私の手が届かないところにあるんだ。すぐにもっと大きなことを一緒に取り組めることを願っているよ!」

ファイターによってはラスベガスで戦うために家族や友人を呼ぼうと計画していた場合などにも影響を与えます。

ライトヘビー級ファイターのコーリー・アンダーソンは、家族旅行に費やしたお金と妊娠中の妻に加わるストレスについてメッセージを投稿しています。彼はUFCに怒っているというよりも非常に失望していると語っています。

しかしファイターたちはトレーニングキャンプをすでに完了しているため、トレーニングへの影響はそれほどないようです。

ファイターにとって影響が大きいのはトレーニングよりもお金の部分で、彼らはチームメンバーの費用を負担することになります。旅行計画は変更されることになりますが、ラスベガスで使う費用のいくらかは払い戻されない可能性もあります。

またネバダ州よりもカリフォルニア州の税金の方が高いため、選手がUFC232で期待していた収入は税率の関係で減ることになります。

UFCは全選手をロサンゼルスへ呼ぶように進めていますが、ファイターたちにかかる余分なコストに対してどう対応するのかは今のところ不明だということです。

なおラスベガスでチケットを購入したファンに対しては、全額払い戻しになります。新しいロサンゼルスのチケットは水曜日に発売されます。

ホワイトはロサンゼルスで観戦したいチケット保持者に何らかの対応をする可能性を示唆していますが、現時点ではこれ以上の詳細は明らかにされていません。

(ESPN)