インタビュー・コメント

ヌルマゴメドフがホワイトからの引退発表について語る

ハビブ・ヌルマゴメドフは昨年10月にMMAからの引退を発表したものの、UFCのダナ・ホワイトはヌルマゴメドフに少なくともあと1試合戦ってほしいと頑なに説得してきました。

しかしヌルマゴメドフの意志は変わらなかったことから、最近ホワイトは正式にヌルマゴメドフが引退したことを発表しました。

さらにUFC262では空位となったライト級タイトルをかけてチャールズ・オリベイラ対マイケル・チャンドラーも発表されています。

今週末に行われたUFCファイトナイトの後、ヌルマゴメドフはホワイトの発表について次のように語っています。

「いや、復帰を考えたことはなかったが、ダナが正式に発表してくれたんだ。でも私が引退したのは5~6ヵ月前だ。ダナがこれを投稿したとき、誰かがコメントで『彼が引退したのは今日ではなく5ヵ月前だよ』って書いていたとダナが言っていた。ちょっと笑えたけど、ダナとは何度か話し合っていたんだ。2日前にも彼と会って話し合った。彼とはディナーで良い話ができたよ」

「彼には本当に感謝している。彼がしてくれたことは全て私のためだけでなく、このスポーツ界全体のためになった。なぜならUFCは大きなプラットフォームだからだ。世界中の人たちがUFCのおかげでお金を稼ぐことができ、子供たちに洋服やご飯を与えることができている。彼らは素晴らしい仕事をしているよ。だからこそUFC全員に感謝の気持ちを伝えたい。ロレンゾ(フェティータ)、ダナをはじめ、ジョー・シルバ、ショーン・シェルビーなど私との契約に関わった全員だ。彼らは素晴らしい仕事をしているし、感謝したいね」

MMA史上最高の選手の一人として多くの偉業を成し遂げたヌルマゴメドフは、他にやるべきことはないと語っています。

「自分の存在を示して最高の選手になるためにこのスポーツにやって来た。私は世界チャンピオンだ。パウンド・フォー・パウンドのNo1であり、タイトルを3回防衛した。UFC史上最大の試合にも勝った。他にやるべきことは?あとはお金だけだ。私にはマネーファイトは必要ない。子供の頃から父と一緒にやってきたことと同じだ。村の家の中でマットを使ってトレーニングを始めたときのようにね。父が私にクマとレスリングをさせたとき、私がクマにかまれそうになったと言えば、『嚙み返せ、問題ないからレスリングを続けろ』と父から言われたのを覚えているよ。子供の頃から父は私の面倒を見てくれたし、私たちはお互いに成長してきたんだ」

「その後私はサンボで2回世界チャンピオンになった。UFC以外では16勝0敗の成績だった。UFCと契約して13連勝し、世界チャンピオンにもなった。全ての旅路にとても満足しているよ。今では自分を示すためにやるべきことは何も残っていないと感じている。このスポーツでは全てを成し遂げたからね。2日前にダナと話したとき、私が思っている全てを伝えたところ、彼はとにかく私を支持すると言ってくれた。これはとても嬉しいことだね」

ヌルマゴメドフは自身のレガシーが人々にどう記憶されるかと聞かれたものの、それを決めるのは自分ではないと主張しました。

「正直なところわからないね。それは人々が決めることだ。試合をしていたとき、自分の仕事は相手を倒すことでありこれは完璧に成し遂げた。接戦だった相手は誰もいなかった。3回もタイトルを防衛したんだ。私にはわからないことだよ。それは人々が決めることだからね」

ヌルマゴメドフは今後もMMAやUFCに関わるつもりだとしながらも、自身が復帰して戦う可能性はないと語っています。

「いくつかのビジネス上のプロジェクトがある。お金を稼ぐつもりだし、自分の人生を楽しむつもりだよ。私には子供がいる。ブラザーもいるし、彼らはまだUFCで戦っている。彼らのことをサポートするつもりだよ。私はみんなのそばにいる。でも自分がケージの中に入って戦わなければならないとは考えていない。29回も戦ってきた。それで十分だと思っているよ」