インタビュー・コメント

アルジャメイン・スターリングがオマリー戦を振り返る

昨年8月のUFC292では、当時バンタム級王者だったアルジャメイン・スターリングがショーン・オマリーに敗れ、王座を失うことになりました。

この試合が行われる前、スターリングはケガをしていたものの予想よりも早く復帰したことが賛否両論を巻き起こしました。

さらにUFCのドキュメンタリー『Fight Inc』では、ハンター・キャンベルがスターリングに、8月にオマリー戦を受けるよう求めるシーンが映し出されていました。

スターリングは自身のYouTubeチャンネルで、この会話を今改めて振り返りました。

「あの夜については、僕は彼が何を言っているのかわからないと言ったんだ。今は戦う気がない。それが僕の言いたかったことの全てだった。回復して、自分の体が持ちこたえるかどうか確認しなければならない。そう、僕は危険にさらしてトレーニングキャンプに参加し、試合に臨んだんだ。オマリーはトレーニングキャンプ中にケガをして、2人は全く異なるが、それでも同じだ。2人ともケガが長引いた状態で試合に臨んだことはね。個人的な意見だが、その違いはマインドだと思う。オマリーは何が何でも勝つためにそこにいたと思う。僕は勝つためではあったけど、ただ出場するためでもあった。言いたくはないが、これが厳しい現実だよ。スイッチが入ったときやゾーンに入ったときは全く違うし、誰かが流れに乗ったとき、全てが完璧になったのがわかる。バスケットボールでも、サッカーでも、格闘技でも、レスリングでもね。レスリングのトーナメントで、ノーシードで優勝するような選手たちを見たことがあるだろう。彼らはワクワクし、全てが上手くいっているんだ。8月のあの夜は、自分にそれを感じなかった。言い訳はできない。あの夜はより優れた男が勝ったんだ」

終わったことは仕方がないとしながらも、スターリングはUFC292出場の決断が結果的に報われなかったと語りました。

「唯一後悔しているのは、ペイパービューの数字がこんなものだと知っていたら、1月~3月まで我慢して試合を待っていただだろうね。それだけが心残りだ。断っても強制されて、一生に一度のチャンスだと思って出場したからね。誰も僕の頭に銃を突きつけたわけじゃない。結局プレッシャーに屈して、『わかった、やるよ。その後は休暇に入るからね』と言って出場した。勝っても負けても休暇に入ると言ったんだ。今にして思えば、自分の信念を貫き、ただ待っていればよかったと思う。それなりに稼いだが、それは僕が考えていたようなものではなかったし、僕はお金がモチベーションになる。お金のために戦っているんだ。みんなそうだよ。だからもしそれがわかっていたなら、もちろん後悔先に立たずだが、ただ回復することを選んだだろうね」