UFC223のメインイベントで、マックス・ホロウェイの欠場が決まった後、ハビブ・ヌルマゴメドフとの対戦相手の候補として最初に挙がったのは、アンソニー・ペティスでした。
元UFCライト級チャンピオンのペティスは、当初マイケル・キエーザと対戦する予定でしたが、コナー・マクレガーがメディアデーに襲撃したことにより、キエーザが負傷したことで欠場することが決定していました。
しかしペティスは当初それらのことを聞かされていなかったようです。彼は『The MMA Hour』で次のように語っています。
「私がホテルの部屋に戻ったとき、何が起こってるんだって感じだったよ。誰も私に何も教えてくれないから、インターネットを見ていたんだ。みんなソーシャルメディアやインタビューで知ったと思うけど、私たちもそうやって知ったんだよ。突然キエーザが負傷して、何が起こっているんだ?って感じだった。その後、私のマネージメントにどうなっているんだ?って連絡したんだ。でも私たちはUFCから試合が行われるって聞いていたんだよ」
事件直後、キエーザがUFC223での試合を望んでいたことから、キエーザ対ペティスは予定通り行われると報じられていました。しかし最終的には試合がなくなることが決定しました。
そのためペティスは引き続き体重を減らしていったため、試合がなくなると言われたときには156.5ポンドまで達しました。
試合がなくなったことから彼は水分補給を行いましたが、その後ライト級の規定体重まで再び減量しなければならないかもしれないと言われました。このパターンは数回繰り返され、ペティスは完全に混乱したままとなりました。
キエーザとの試合がなくなったことで、今度はヌルマゴメドフとのマッチアップの噂も出たペティスでしたが、最終的にはデューク・ルーファスとチームメイトのポール・フェルダーと相談した結果、やらないとの判断になったようです。
「私は再び連絡を受けたとき、もう一度体重を作る必要があるかもしれないと言われたんだ。木曜日の夜はクレイジーだったね。体重を作るの?作らないの?って感じだった。木曜日から私の試合が行われないと思って水分を摂ったから、金曜日の朝が来ても私の体重はまだ161~162ポンドもあった。その後減量を開始して、マイケル・キエーザと戦うために計量をするつもりだった156ポンドまで落としに取り掛かったんだ」
「その後UFCから155ポンドを作る必要があるかもしれないと言われたんだ。何が起こっているのかわからなかったから、なぜ私が155ポンドを作らなければいけないのかって思ったね。だから私はお風呂の中で155.4ポンドまで落としたものの、混乱していたし、不満や苛立ちもあった。何が起こっていたのかわからなかったからね。その後私たちはみんな何が起こったのか知ったんだ」
「数字や契約の話はなかったけど、彼らは私にタイトルマッチの話を検討してくれていたことがわかったんだ。私はその試合をやりたかったが、コーチのデュークはすでに私が3回も減量をしていたから、やるべきかどうか話し合う必要があると言っていた。結局私が無理をしてまでやることはないとの判断になったんだけど、私はやる準備が出来ていたよ」
「ポールがデュークに対して、UFCがハビブとの試合について尋ねてきていると言っていた。だから現時点で彼らが他の選手にオファーしているなら、体に無理をさせるつもりはなかったからね」
ペティスは、キエーザとの試合がなくなったものの、契約通りのショーマネーは支払われたようです。それだけでなく彼は今回の件で、タイトルを再び取り戻すためにモチベーションが上がったと語っています。
「今はそこで起こった全てのことについて考えているよ。今回タイトルマッチのチャンスにとても近づいたことで、もっとハングリーになったんだ。今後は数試合勝利しなければならず、さらに印象的なフィニッシュで勝利する必要がある。私は自分のこの考え方が正しいと思っているんだ。今のところ体は健康だから、ジムにすぐに戻ってトレーニングを始めて、次のことを考えることができるのが一番良いことだね」
ペティスはUFC223で対戦する予定だったキエーザとの試合にまだ興味があるとし、6月9日にシカゴで開催されるUFC225を次の候補地として挙げています。
(mmafighting)