インタビュー・コメント

TJディラショー「スターリングは退屈なチャンピオンだ」

今週末にアブダビで開催されるUFC280では、アルジャメイン・スターリング対TJディラショーによるバンタム級チャンピオンシップが行われます。

このイベントではメインイベントで空位となるライト級タイトルをかけてチャールズ・オリベイラ対イスラム・マカチェフが行われ、その他にピョートル・ヤン対ショーン・オマリーのバンタム級マッチも予定されています。

これらの試合に挟まれているバンタム級タイトル戦ですが、ディラショーは『MMA Fighting』のインタビューで、なぜこの試合が注目されないのかについて語っています。

「俺はSNSで生きていくような人間じゃないし、コメント返しをしたり、そういうことに首を突っ込むような人間じゃないし、これまでもそうだった。それは盛り上げるために弊害になるかもしれないが、俺が戦うこのチャンピオンがとても退屈だからでもあるんだ。彼はチャンピオンだけどファイトスタイルがとても退屈だ。俺は人々に嫌われる理由を作ってしまった。しかし彼が嫌われる理由は、うざくて退屈な選手だからだ。そのためか目立たない存在になってしまっているね。彼は、オリベイラがチャンピオンになったみたいに自分を証明し続けるような消耗戦をしたことがないし、俺がタイトル戦やタイトル防衛、ノックアウトの記録を通してやってきたような試合もしたことがないんだ。だからこの退屈なチャンピオンを一掃して、バンタム級で本格的にノックアウトを狙いたいね」

スターリングは4月のUFC273でヤンを相手にタイトル防衛に成功しており、ディラショーはそれをケージサイドで観戦していました。

スターリングのことをファイトスタイル的につまらない選手だとしながらも、あの試合でスターリングが効果的でなかったと言うのは間違いだと指摘しています。

「誤解しないで欲しいが、俺は感銘を受けたんだ。人々がこの試合を互角だと語っていても、俺はスターリングを打ち負かせると強く信じている。だが彼の長所や持ち味を考えないのは愚かだと思うね。彼は自分の試合に闘志を燃やしていたし、それができることに感銘を受けた。というのも最初の試合のようにヤンにやられてしまうのではないかと思ったからだ。だがヤンの試合にも大きな穴があることがわかった。スターリングは22回の打撃と2回のテイクダウンを奪ったこと、そしてヤンがスロースターターで第1ラウンドを棒に振ったことであの試合を制したんだ。彼はいつもスロースタートで、本腰を入れるまでに時間がかかるのだが、この2つのテイクダウンが彼の勝利につながった。今言えることは、彼が俺の背中のリュックサックにはならないということだ。俺はいつも誰かをノックアウトしたいと考えていて、これまで柔術を見せる必要がなかった。だが俺は問題なくグラップリングで勝ることができる。紙面上で見ると、実は俺がどれだけレスリングや柔術のスキルを持っているのかをみんなに理解してもらえないんだ」

元バンタム級チャンピオンのディラショーは負けずしてタイトルを剥奪されることになりました。

ディラショーはすでにスターリングに勝利してタイトル奪還に成功したときのことを想像しています。

「圧倒的なパフォーマンスで3度目のチャンピオン獲得と言われるだろうね。ブルース・バッファーは(勝利のコールで)『And New』と言いそうだけど、俺にとっては『And Still』だよ」