インタビュー・コメント

UFCフライ級王者パントーハがウーバーイーツ配達員の過去を語る

先週末に開催されたUFC290では、アレクサンドル・パントーハがブランドン・モレノに勝利して、フライ級タイトルを獲得しました。

しかしパントーハはわずか2年前には、生活費に苦労してきたようです。

パントーハは『The MMA Hour』に出演し、2021年8月にブランドン・ロイバルと対戦する数日前にウーバーイーツで働いていたことを明らかにしました。

「自分にとっては犠牲の上に成り立っている。マネルとの試合に勝ってそのお金を家の頭金にしたんだ。家族を取り戻すことが、自分にとって最も重要なことだった。お金がなくて妻はハウスクリーニングを始め、私はウーバーイーツのドライバーを始めた。でも必要ならまたやるつもりだよ。自分のためではなく、家族や子供たちのためでもあるんだ」

「(ロイバルとの)試合の1週間前、私はウーバーイーツの配達をしていて、雨が降っていて風邪をひいたんだ。ファイト・ウィークになるととても具合が悪くて、またCOVIDにかかるのがとても怖かった。ちょうど月々の支払いがあって、COVIDじゃないことを祈るばかりだったよ。体重を作って全てが上手くいったときは、ただ神に感謝するのみだった。というのも膝を痛めていてACLが完全に損傷していて、体調も悪かったけど、ファイトマネーを手にしたとき大丈夫だとわかったし、6ヵ月生きられると思ったんだ。でも試合に勝ったときにボーナスももらったし、手術をして2~3ヵ月はリラックスできるし、回復も早いからね」

パントーハはベルトを獲得したことを振り返っています。

「予言は本当だったね。全て人生で乗り越えてきたもので、私が選んだ全ての選択がベルト獲得につながったんだ。本当にうれしいよ。あの夜はベストを尽くしたけど、もっといい試合ができるはずだ。ベルトを獲って、みんなに私の歴史を知ってもらえるからうれしいね。多くの選手はベルトを巻くことはできないと思っているかもしれないから、自分にとって非常に重要なことなんだ。タイトル戦を行う前に、ファイト・ウィークにベルトはいらないって言ったんだ。子供や自分の人生など必要なものは全て持っていて、チャンピオンだというのにベルトは必要ない。このベルトは、この瞬間まで私を助けてくれたみんなのためのものなんだ」

パントーハはモレノとの再戦に問題ないとしながらも、他の選手との対戦も望んでいると語っています。

「もちろんまたモレノと戦いたいよ。みんなもう一度その試合を見たがっていると思う。試合は見直していないけど、みんなが最高のフライ級の一つ、最高のタイトル戦の一つだと言ってくれた。でもどの階級も(タイトル移動が)必要だと思う。彼とデイブソン(フィゲイレード)がこの2~3年この階級を守ってきたから他の選手たちも加えよう。みんながモレノとの再戦を望んでいるのは分かるけど、ダナ・ホワイトの意見を聞いてみよう。たぶん2人を戦わせて、その後で私と戦うことになると思うよ」