UFCとアメリカの反ドーピング機関(USADA)は、今週月曜日(日本時間火曜日)に反ドーピングポリシーの大幅な改訂を発表しました。
今回の改訂は主に選手の保護を目的としたものです。意図しないドーピング違反をなくす狙いがあります。
発表によると、まずUFCが禁止するリストを採用し、いくつかの禁止薬物に対して限界値(許容値)を設定しています。そのためパフォーマンスに影響が出ないほどの非常に微量な場合には処分されないことになります。
さらにドーピングに陽性反応になった場合でも、選手が免除される認定されたサプリメントのリストも明らかにされています。このサプリメントだけを使用していた場合にも処分されないようです。
UFCとUSADAは2015年に提携して以来、多くのドーピング検査を行ってきました。もし陽性反応となった場合には、選手に厳しい処分が下されることになっています。
そして最近では検査技術が向上しているため、選手のパフォーマンス向上にメリットを与えない程の非常に微量な薬物があったとしても、陽性反応になって問題になるケースが出ていました。
最近でも11月2日に行われたUFC244では、メインイベントを戦ったネイト・ディアスが試合直前にドーピング違反だと言われたことを受け、試合に出場しないと発言したことが話題となっていました。
最終的にディアスの無実が認められて試合が行われていましたが、これがもし提携最初の年に発生していた場合、試合はほぼ間違いなくキャンセルされていたということです。
UFCのジェフ・ノビツキ―は、「アスリートがこれを忠実に守っていた場合、認められたサプリメントだけを使用していれば、サプリメントの問題は実質的に解消されると考えている」とコメントしています。
またノビツキ―によると、新しいポリシーはすぐに有効となり、まだ保留中の未解決の問題にも適用されるということです。