インタビュー・コメント

ベン・アスクレン「負けた瞬間だけ覚えていない」

先週末にラスベガスで開催されたUFC239では、ベン・アスクレン対ホルヘ・マスヴィダルのウェルター級マッチが行われました。

結果は予想に反して、マスヴィダルが試合開始直後にランニングニーをアスクレンの顔に叩き込み、UFC最短となるわずか5秒で試合が終了しました。

初めての敗戦となったアスクレンは今週月曜日の『MMA Show』で、マスヴィダル戦について次のように語っています。

「隠すことは何もないよ。ミスや負けは間違いなく起こるものだ。土曜日の夜は私にとって理想的なものではなかったね。何も文句を言うことができなかったよ」

「土曜日の夜は私にとってほとんどトラウマになることはなかった。記憶の一部に少しだけ空白期間がある。彼と一緒にケージの中にいたことは覚えている。でも膝が飛んできたのは覚えていないんだ。その後のことは思い出すことができるし、全てを覚えている。“ああ、マスヴィダルに負けたんだな”って悟ったよ。私が自分のことを心配するよりも、みんなが私のことを心配してくれる。痛みは全くなかったんだ。頭痛もない。顔に傷もなかったよ」

「“マジか。ホルヘ・マスヴィダルに敗れたんだ。どうやって彼に負けたんだ?どれくらい速かったんだ?”って思っていた。自分でも試合がかなり速かったんだとわかっていたんだ。なぜなら汗も痛みも全くなかったからね。ただどれくらい速く終わったのか正確にはわかっていなかった。どうやら私は何らかの記録を打ち立てたみたいだね」

アスクレンは試合に入る直前、マスヴィダルが何かクレイジーなことを試みるかもしれないと疑っていたと語ります。

実際マスヴィダルはダレン・ティルとの試合でランニングスタートを試みていました。

しかしだからといって、アスクレンはアプローチの方法を変えることは難しかったと語っています。

「それが間違っていたというのは難しいことだ。私がそれを言おうとするなら、それは完全な確証バイアス(=思い込み)だよ。そして多くの人々はそう言うだろう。しかし私がケージに19回いて、19回ともテクニックが機能していたという事実が、私は決して失敗してこなかったということを示している。しかし今私が失敗したために、振り返ってそれを悪いテクニックであり、私がそれをするべきではなく予測可能だったと言うのは、正しいかもしれないがそれは確証バイアスだよ」

試合後にアスクレンはソーシャルメディア上で多くの反発を受けました。彼はそうされる理由を理解していると語っています。

「おそらく自分はそうされても仕方がないような気がするよ。私は10年間今まで人々の反感を買ってきたし、それを解消する機会もなかった。今私は反発している彼らの全てを読んではいない。ただそれをスクロールしているだけだ。それについてあれこれ悩みたくはないからね。でも理解はできるよ。私はいつもこのようなことが起こったとき、自分に火をつけようと考えてきたんだ。それについては関心を示してはいないけど、それが私をやる気にさせると確信しているよ」