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マット・ブラウン、ショーン・ストリックランドとコーチの不和に反応「自分のファイターを公に批判すべきではない」

ショーン・ストリックランドはUFC312で判定負けしたことで、試合後に彼のヘッドコーチであるエリック・ニックシックが公の場で不満を漏らした。

ニックシックは「非常に期待外れのパフォーマンス。やる気がない」だったと述べた。それに対してストリックランドは、数々の身体的問題を詳述したビデオを公開し、ニックシックを今でも友人だと思っているが、今後の試合で再び彼をコーナーバックすることは「おそらくない」と付け加えた。

引退したUFCファイターで、現在は自分のジムを経営するマット・ブラウンは、このような状況の両側面を経験してきたが、本当に最大の問題は、これがすべて密室ではなく公の場でどのように処理されたかということに帰着すると話す。

「まず第一に、舞台裏で何が起こっているのか全く分からない」とブラウンは語り、「残念だ。自分のファイターを公の場で批判すべきではないと思う」と持論を語った。

ストリックランドが批判を免れるわけではないことは確かだが、コーチの視点からすればもっとうまく対処できたはずだとブラウンは感じている。

コーチとファイターの間には一定の信頼関係が築かれており、公に批判するのは例えニックシックの分析が100%正しかったとしても、ファイターには裏切りのように感じられる可能性があると考えている。

「コーチと選手の関係は、恋人同士のようなもの、結婚のようなものだと思う。最後まで味方になってくれるし、ファイターのためにそこにいる。コーチがすべきは、ファイターがすべきだと思うことについて、自分の信念を伝えることだけだ」としている。

ブラウンは、試合経験のないコーチが意見を述べることに対しては、間違っている場合もあると認めている。

「私は過度に批判的にならないようにしている」と語りつつ「エリックのようなコーチは好きだが、試合経験がなければ、文字通りただ意見を述べるだけだ。試合経験のある人の意見の方がはるかに説得力があると思う。試合に出たことない人から、学びたいだろうか?私の14歳の息子は車の運転を教えることができるが、彼から学びたいだろうか?」と解説。

ストリックランドはUFCのタイトル戦で負けた間違いなく人生最悪の夜の1つだった後に、コーチが彼のパフォーマンスを公然と批判したことに腹を立てている。ブラウンはそれに同情している。

UFCで15年間、ブラウンは試合に勝ったり負けたりしたが、何が起こってもコーチが彼を支えてくれたことを常に感謝していた。

「ストリックランドがエリックに怒っているのが100%分かる。私はひどいパフォーマンスをしたことがあるが、コーチは私以外には一言も言わなかった。試合に負けても、コーチたちは支えてくれた。誰かがネットで悪口を言っていても、彼らは擁護してくれる。それはありがたいことだ。コーチとして契約すると、自分の役割と何をするのかがわかるようになる」と明かす。

ブラウンは、試合をしたことのないコーチに関して、伝えられる知識や情報はたくさんあるが、経験したことがなければケージの中で何が起こっているのかを本当に知るのは難しいと理解している。

「問題は一度もやったことがないと、それについて語れることは限られている。素晴らしい意見を持っているかもしれない。同じ例えに戻ると、私の息子は運転の仕方を教えることができる。ペダルに足を乗せろ、ブレーキをゆっくり踏め、ドライブに入れろ、両手をハンドルに置けと。しかし、氷の上で運転するとき、あるいはひどい暴風雨のときどうしたらいいか、経験が少ない彼に教えてもらいたいか?」とコメント。

最後に「戦ったことのないコーチがこんなにたくさんいるなんて、驚いている」と嘆いた。

ニックシックは、ブラウンのコメントのクリップに返信し、「マット、私も同感だ。振り返ってみると、私は間違いを犯した。本当は公の場で言うことで、彼をやる気にさせることだった。でも、やり方を間違えたようだ」と書いた。

ニックシックの後悔はもう遅い。ショーン・ストリックランドは新たなコーチを探すだろう。