UFC 320のメインイベント、ライトヘビー級タイトル戦は思わぬ幕切れだった。マゴメド・アンカラエフが王座防衛に臨むも、アレックス・ペレイラに開始わずか80秒でTKO負け。昨年から続いた14戦無敗の絶対王者ロードは、ここで終止符を打たれることに――格闘技ファンには衝撃の瞬間である。
今回の一戦は、今年3月のUFC313でマゴメド・アンカラエフがアレックス・ペレイラを破って王座を奪取したリマッチ。これを受けてペレイラが雪辱に燃え、激しい闘志でアンカラエフを圧倒。試合後には「王者の資質を証明した男」としてペレイラの強さが前面に押し出された。
そんな中で注目されたのが、マネージャーであるアリ・アブデルアジズの発言だ。「試合前から色々な問題があった。俺としては戦わせたくなかったが、アンカラエフは自分の意思でリングに立った」と語り、敗因の一端が事前のコンディションにあったことを示唆した。具体的な内容は明かさず、「本人が語るべきこと」としたものの、その背後にある事情はファンの間でも話題に。SNSなどの発信もすべてアンカラエフの承認の上で行っていると強調し、「彼を支えるためなら何でもやる」と親心を示す場面も印象的だ。
それでも、アンカラエフが今まで築いてきた無敗伝説――2018年から続く14戦負け知らずという金字塔を思えば、単なる偶然の敗北ではないことがよくわかる。王座防衛失敗には様々な要因があったのかもしれないが「男は負けを受け止め、再び前に進む」というアブデルアジズの言葉こそ、再起を期待する全ファンの思いと重なるだろう。
ここで退くにはまだ早い!マゴメド・アンカラエフはこれからだ。連勝記録が途切れたとしても、持ち前の粘り強さと成長野心で必ずや世界トップの舞台に帰ってくる。その復活劇こそがUFCの醍醐味!ペレイラとの三度目の激突、あるいは新たな王座争い――次なる熱戦でさらなる伝説が生まれること間違いなしだ。格闘界は日々ドラマの連続。男の負けも成長の糧――ここからが本当の“再出発”だ!