インタビュー・コメント

フランシス・ガヌーがケガや契約問題について言及する

1月22日に開催されたUFC270のメインイベントでは、フランシス・ガヌーがシリル・ガーヌを判定で破りタイトル防衛に成功しました。

しかし試合後には膝の靭帯にダメージを負ったまま出場していたことを明らかにしています。

ガヌーは試合後の記者会見でケガをしながらも試合に出場する理由について尋ねられ、ケガをしていても試合に勝つ自信があったと語りました。

「かなりひどいものだったね。グレード3のMCL断裂だ。ACLやMPFLにダメージがある。それは25日前に起きたことだ。この試合に至るまでにケガをしてしまった。何が起こるかわからないものだ。欠場することはできたが、その後別の試合をしてさらに悪化する可能性もある。このスポーツはとても危険で、常に自分を傷つける可能性がある。だからできる可能性があると思ったら、やるしかないと思う。俺は自分を信じているし、これまで色々なことを乗り越えてきた。それは非常識な判断に違いないが、この試合を欠場したくなかったんだ。この試合に勝つだけの自分のスキルには自信があったからね」

ガヌーは医師からも試合を欠場するように勧められたと言います。

「火曜日に医師に診てもらって許可を得たが、あまり楽観的ではなかったね。しかしそれでも前に進むことにした。チームは俺がどう判断しようと俺の味方だった。でも医師は、その膝を蹴られたら取り返しのつかないことになるかもしれないから、出るのは勧められないと言われたよ。だからスタンスを変えなかったんだ」

また試合後には会場にいたはずのダナ・ホワイトの姿はなく、勝利した選手の腰にベルトを巻くことはありませんでした。

ホワイトは試合後の記者会見にも姿を見せなかったようです。ガヌーはホワイトが不在だったことについても尋ねられています。

「知らないね。彼らに聞いて欲しい。それについて俺は何もしていない。彼らが決めたことだと思う。俺もそのことについて聞こうと思っているんだ」

ガヌーは試合前からUFCとの新たな契約問題に取り組んでおり、もし試合に敗れていれば現在の契約が終了していた可能性がありました。

一方で契約満了時にタイトルを防衛した場合、チャンピオンシップ条項として3試合もしくは1年間延長されるオプションがあるようです。

ガヌーはUFCとの契約問題についても言及しています。

「長い間、この会社での自分の将来について悩んできた。だから何も変わっていない。俺はまだ同じ状況にいる。UFCにはよく行くから、打つ手がなくなっている感じだよ」

「単純にお金だけではない。もちろんお金もそうなのだが、契約内容にも納得がいかないんだ。フェアだとは思えないし、俺が自由な男だとは感じない。良い扱いを受けてきたとは思えない。この立場になってこんなことを言わなければならないなんて残念だよ。自分にとって何がベストなのかを主張する権利は、誰にでもあるはずだ。結局のところ我々はこの仕事のために多くの労力を費やし、体を張っているからこそ、正々堂々とした取引ができるんだ」

もし2022年末までUFCで試合をせずにフリーエージェントになった場合、ガヌーは現在の契約から解放されるかと聞かれ、そう思うと語っています。

「この3年間で3試合戦っているわけだが、つまり年間1試合ということだ。変なことじゃないだろう。何も不満はないし、自分の決断のために平穏を保っているよ」

ガヌーはUFCで最後の試合になった可能性はあるものの、今すぐに交渉を打ち切るようなことはしないと語っているものの、今後どうなるかはわからないとしています。

「俺はUFCに留まり、敬意を示されるだけの契約を結ぶ意欲を示してきた。このような状況になったのは、ある時点で俺が尊敬されていなかったからだと思う。(ホワイトは)この契約を成立させるためにもっと少ない時間で済ませることもできたのに、彼は権力を示して俺やみんなをイライラさせ、意欲を失わせたんだ。俺はこのスポーツを夢見て育ったわけではない。ただ楽しいから始めただけなんだ。するとこのスポーツをする上で楽しくなくなってつまらなくなっている。なんだか心が乱されそうだね。でも集中するようにして、このスポーツのことだけを考えて周りのことは何も考えないのはとても良いことだと思う。そして上手くいくことを願っているよ」