UFC321のメインイベント、トム・アスピナル対シリル・ゲインのヘビー級タイトル戦は、まさかのノーコンテストで幕を閉じた。試合は序盤から両者が攻防を展開し、アスピナルは瞬発力を見せる一方で、ゲインはクイックジャブで激しい出血を誘発した。しかしラウンド終盤、ゲインの伸ばした指がアスピナルの両目を直撃するアクシデンタル・アイポークが発生。アスピナルは「見えない」と叫び続け、リングサイドの医師も復帰不可能と判断。審判ジェイソン・ヘルツォークは4分35秒で試合を中止した。結果、偶発的ファウルによりノーコンテストが宣告された。
両者ともにこの展開には失望を隠せず、アスピナルは観客に「わざとじゃない!」と叫び、ゲインも「ファンやトムに申し訳なく、自分も非常に残念」と語った。特にアスピナルは、1年以上リハビリを重ねて待望の地元防衛戦だっただけにやりきれない。「これはデタラメだ」と悔しさを爆発させ、視力の回復が今後のキャリアの鍵となる見通し。ゲインにとってもタイトルへの3度目の挑戦がまたも遠のく形だ。
ジョン・ジョーンズの復帰待ちでヘビー級自体が停滞している中、王座戦はさらに宙ぶらりんとなった。両者とも激しいダメージはなかったものの、この一戦の再戦が2026年中に組まれる可能性が濃厚だ。
まるでストーリーの続きを観るような痛恨の結末――これがヘビー級本場UFCのドラマだ!トム・アスピナルもシリル・ゲインも、必ずもう一度この舞台に帰ってくるはず。次こそ王者の誇りを懸けてリングに立つ日が待ち遠しい!
